郷土を開いた人々

(1)利平ぐりにかけた願い


山に囲まれた大桑の田

栗との出会い

 田畑の仕事とまき作りでは、とても健吉たちの生活は楽にはなりません。 どうしたらいいのだろうと、健吉は考えるようになりました。 そして、「少ししか田がないのなら、そこからたくさんの米をとってやろう。」 と考えた健吉は、米作りで日本中に知られているところをまわって、どんなやり方をしているのか研究しました。
 しかし、田に水が入れにくく、山があるために日の当たる時間も短く、風とおしも悪く、土地もやせている大桑では、いくら健吉ががんばってもたくさんの米はとれませんでした。
 田にまくたねをかえてみたり、たくさんの肥料(ひりょう)を入れたりしても失敗(しっぱい)ばかりで、健吉にはどうしたらいいのかわからなくなりました。
 そんな健吉を励ましてくれたのが、おじいさんでした。ある日、がっかりしている健吉に、おじいさんが、「昔、わしが山に植えたくりをひろって、市場(いちば)に持って行ったらどうだろう。」と、教えてくれました。
 そこで健吉は、さっそく栗をひろって市場に持って行きました。
 さらに、おじいさんは、「大きな実の生る栗の木が山に一本あるが、あの木の枝(えだ)をほかの栗の木につぎ木してみたらどうかな。」と、いって、つぎ木の道具を出してくれました。そこで健吉は、やり方をおじいさんに教えてもらって、つぎ木をしました。 二、三年たつと、つぎ木した木から、大粒の実がとれるようになりました。

つぎ木をした栗の木&栗の実
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